こんにちは。CCIEおじさん です。
プロフィールには書いていますが、私は無謀にもカナダへ無職で移住しました。と言っても日本で海外移住を計画している時に就活を考えなかったわけではなく、選択肢としては下記2つがありました。
- 前職の会社内での異動
前会社は外資系ITだったため、カナダにも支店がありました。移住については当時の上司へ相談したり、自分でカナダの求人に社内応募したりしましたが、カナダには日本でやっていた同じ仕事の部署が無く、社内応募も良い返事はもらえず断念しました。アメリカなら可能性はあったのかもしれませんが、永住権があったのでカナダに限定して探したため、選択肢が少なかったというのもあります。というのも、アメリカIT企業の多くは自分のようなエンジニアの大半はアメリカ本土におり、カナダにはセールス部隊のみというケースが少なくありません。
海外への転勤はチャレンジです。ただ言えることはやれることはやってみておくということをオススメします。無職で移住するより仕事がある方がいいのですから。 - 新たにカナダの会社へ日本から応募
実際には応募はしませんでしたが、現地のリクルーターに相談をしました。その時に聞いた話だと、日本では会社を辞める際に一ヶ月前通知となっていますが、カナダでは二週間だそうです。そのため、求人の動きは日本と比べて早く日本から応募して出社まで数か月かかるというような場合ではほぼ採用はされないでしょうということで、こちらもあきらめました。LinkedIn などでコンタクトしてくる日本で活動しているヘッドハンターのような人でも、やり取りしてみると”コネクションがあるから連絡してみるね。”と調整してくれる人もいたりしました。
日本で仕事を見つけて移住している人の多くは海外勤務(ほとんどが日系企業の海外拠点)の求人に応募し、日本及び現地とTV電話などでインタビューをして仕事ゲット、移住している人が多いと思いますが、私はカナダと移住する国が決まっていたため、この方法はできませんでした。
私の場合、カナダに来てからは家探しや各種申請などにバタバタし移住から最初一ヶ月ほどは就職活動はできませんでした。
カナダでの就職活動はほとんどがコネが重要だそうです。例えば親戚や友達などの知り合い経由で仕事を紹介してもらうというケースです。が、、親戚も知人もいない所に移住した私はもちろんこの方法も使えません。
そのため、普通に Indeed というサイトに resume を登録し、最初は 3社 に Indeed から応募してみました。その後、Indeed 上で resume を見た会社のリクルータから”この求人に応募してみませんか?”とコンタクトがあり、これはチャンスとそれに応募することにしました。
インタビューは計3回、簡単には下記のような感じです。
- スクリーニングインタビュー(Skype) with HR リクルーター
俗に言う振るい落としですね。英語で簡単に過去の職歴を説明し、応募するポジションに対してどのように貢献できるか。と言ったことを話しました。先方からはポジションの上限給与額(この時点では決まらないがマックスでこれぐらいのポジションですということ)と簡単な仕事の内容を教えてくれる。私の場合は職種から夜間や週末の作業などで時間外の仕事がたまにあることを教えてくれました。 - テクニカルインタビュー(Skype) with Hiring Manager
Resume に書いた技術スキルを持っているかを試される場。今回の場合は先方が具体的な仕事内容を話せる範囲で教えてくれ、その内容に沿って自分のスキルで対応が可能か、どのような事を知っているかという業務に合わせて自分のスキルをアピールするという感じでした。可能性が無いとは思っていましたが、日本語を使って仕事に貢献できるチャンスがあるかどうかを聞きましたが、やはりそれは無いということでした。 - 最終インタビュー(Video Chat) with HR リクルーター
ジョブオファーの前に口頭で給与の額及びベネフィットの概要の説明を受ける。カナダで最初の仕事を見つける場合、給与平均やベネフィットの善し悪しの判断は難しいと思います。カナダでの Health Service では診察は無料(実際には税金なのでタダではない)ですが、目や歯の治療や薬代は有料です。しかし会社によっては福利厚生として目や歯の治療代をサポートしてくる場合があるので、そういう点はチェックしておいた方が良いです。最終インタビューの前にメールのやり取りで “put a face to the name” という表現があり、なるほどこういう表現あるんだなと勉強になりました。
あれ?と思った人もいるかもしれません。そうなんです。一回も会社に行ってないんです。こっちでは一般的なのかなと思い、周りの人に聞いても”えっ!”って驚かれます。ひょっとすると日本人ということで近くに住んでないと思われていたのかも。。resume には住所書いてたんですけど。。
上記最終インタビューの後、数日後にはジョブオファーを受け取りました。海外で仕事を探す人から聞く話では、数十社や数百社を受け、それでもインタビューに辿りつけるのは 2,3 社程度と。。私の場合、かなり運が良かったのだと思います。
個人的に今回のうまくいった理由を考えてみました。
- たまたま自分にマッチする求人があった。
- Indeed に Resume を上げていたのが効果が出た。
- CCIE のチカラ。やはりインタビューでも CCIE のことは聞かれました。
また、通常の求人は CCNA/CCNP レベルで応募しており CCIE は基本的にオーバースペック。でも応募され給与に折り合いがつけば是非取りたいという感じだと思います。 - お互いに win-win。私はカナダでの職歴が無いため贅沢は言えない(高い給与は求めない。最初はね。給与上げるのは結果出せばどうにでもなるので。)。会社はできるだけ人件費を抑えてCCIEを持っているような人材を取りたい。という win-win な状況だったのだと思います。ちなみに私はカナダの給与平均は PayScale というページで調べました。network enginner だとこんな感じ↓。
PayScale – Network Engineer Salary(Canada)
最後に英語のインタビューは大丈夫だったの?という点についてお話したいと思います。実は、私は英語での会話は得意ではありません。流暢ではないけれど考えながら喋る感じでコミュニケーションできる程度。日常会話はさらに苦手で、テクニカルな英語だと前職で毎日 reading/writing はやっていましたので逆に得意です。ちなみに日本で最後に受けた TOEIC は 820-830 程度。えっ?これで海外で働けるのって感じですよね。あと IELTS は 6.0-6.5 くらいでした。前職は外資系と言えど、英語で会話をすることは多くなく Skype でのオンライン英会話 レアジョブ英会話 を使って会話の練習をしていました。文法や語彙などはちゃんと座学をしなきゃですが、臨機応変に受け応えができるようになるにはやはりどれだけ喋ったかが重要なので、経験値を上げるためにも レアジョブ英会話
また、言い回しや語彙を増やすのに IELTS の勉強もオススメです。TOEIC は文法やリスニングの勉強にはいいですが、やはり Speaking / Writing にはほぼ意味がありません。IELTS の勉強では下記を使いました。
前述のカナダでのインタビューでは事前に youtube で phone interview の動画を見たりしてイメージトレーニングをしました。事前に想定される問題の返答を考えてみたりもしておきました。実際には同じ質問パターンになることはなかったのですが、いかに自分をうまくアピールするかという意味ではやっておくべきだと思います。こんなのとか↓。
私の場合、カナダに来た最初のインタビューで仕事ゲットという何とも運の良いスタートとなりましたが、実際に現場でどれほど自分の英語力が通用するのかが今から楽しみです。
上記でゲットした仕事がもう少しで始まります!また書ける範囲でカナダでの IT 事情や会社事情などを書いていきたいと思います。